秋は腸活で心身を健やかに!エシカルな食のヒント

乾燥により体の不調が出やすい秋。腸内環境を整え、ビタミンやミネラルの摂取を意識すると心身を健やかに保てます。

まもなく10月。

秋の味覚や紅葉と、秋ならではの楽しみが次々と訪れます。しかし、朝晩や日ごとの寒暖差で体調を崩しやすい要注意の時期でもあります。

漢方の考え方によると、乾燥する秋は腸の炎症が起こりやすい季節。腸内環境が悪化すると、ビタミン・ミネラルなど体に必要な栄養素の吸収率の低下や、便秘といった症状が起こります。その結果、体のだるさを感じやすくなり、やる気や行動力の低下が見られることも。

また、腸には感情を豊かにするホルモンが存在し、それが便秘などで不足すると心の不調にもつながります。

そこで、腸をケアして10月を心身ともに健やかに楽しむために、

・ふだんの食事

・リラックスタイムの飲み物やおやつ

それぞれにおすすめの食材を見ていきます。


秋の食事におすすめの食材

秋の食事におすすめの食材


腸の不調が出やすい秋には、食物繊維で腸を整えながら、体を動かすエネルギーを作るのに必要なビタミンB群やミネラルを摂ることが重要です。手に入りやすく身近な食材を中心にご紹介します。


納豆

納豆は、腸活によい代表的な食材です。善玉菌の住みやすい環境を作る納豆菌、そして腸を整える食物繊維やオリゴ糖も含んでいます。

賞味期限が短く使い切れない場合は、冷凍保存がおすすめ。冷凍すれば3週間ほど保存できます。


高野豆腐

高野豆腐は、食物繊維だけでなく、ミネラルやビタミン、タンパク質も含む栄養豊富な食材。

高野豆腐は乾物なので、保存が利きます。煮物に使う、シンプルに味噌汁に入れるなど、調理の幅も広い食材です。


海藻

海藻には、ヨウ素、ビタミン、カルシウム、鉄などのミネラルと水溶性の食物繊維がたっぷり含まれています。水溶性の食物繊維は、胃腸の粘膜を強くする効果があります。

乾燥ワカメやとろろ昆布は、味噌汁やスープに加えるだけで手軽に摂れるのでおすすめです。


ひき肉

牛、豚、鶏問わず、ひき肉は動物性のタンパク質や鉄分、ビタミンB群を含みます。

これらは脳内の神経伝達物質の働きに重要で、メンタルの安定に役立ちます。

ひき肉はハンバーグや餃子など多彩なメニューで活躍。ピーマンなどビタミンCを多く含む野菜と摂れば、鉄分が吸収しやすくなります。


リラックスタイムにおすすめの食材

リラックスタイムにおすすめの食材


リラックスタイムの飲み物やおやつからも、気軽に秋の腸活を始めることができます。

ココア

ココアは便秘改善に役立つ食物繊維と、鉄、亜鉛などのミネラルが豊富。また、ココアに含まれるテオブロミンは血行を促進させ、胃腸の働きをよくしてくれます。

添加物を含まないピュアココアがよいです。甘みをつけるなら、腸内環境を整えるオリゴ糖を使いましょう。

リンゴ

秋の味覚の一つリンゴは、水溶性の食物繊維、カリウム、ポリフェノールを含み、下痢や便秘に効果あり。

血糖値の上昇が緩やかな低GI食品で、体に負担をかけにくいのが特徴。皮に栄養が多いので、皮つきで食べるのがおすすめです。

参考記事:エシカルに果物を楽しみつくそう! 秋冬の果物を皮までぜんぶ使う方法(エシカルSTORY)

きな粉

和菓子などに使われるきな粉は、カルシウム、鉄などのミネラルに富む食材です。また、きな粉に多く含まれるビタミンB群やビタミンE、タンパク質は、脳内の神経伝達物質の働きに関わり、心の安定に役立ちます。

お菓子に使うのはもちろん、ドリンクやヨーグルトなどにさっと振りかけてもよいです。


まとめ

これから10月にかけては、気候の変化が心身に大きな負担をもたらします。そこでこの時期大切なのは、体と心の調子に気を配り、無理せず過ごすこと。

今回着目した「腸」は「第二の脳」とも呼ばれ、その状態が心にも影響する重要な器官。

秋は腸活でおなかを健やかに保ち、移りゆく季節の変化を楽しみながら過ごしてくださいね。

参考:『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』大久保愛、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2019


文:有馬里実


こちらの記事もおすすめ