ハーブティーは「心と身体をケアする飲み物」です。さらにメディカルハーブティーは植物の効能だけを使って体調をととのえ、良くする飲み物です。

みなさんの生活の中にハーブティーって存在していますか?
もしかしたら「貴婦人が愛用している飲み物」「おしゃれな人が飲んでいるものだから自分には縁遠い」というイメージを持っていないでしょうか。
どれもまちがいではありませんが、実はハーブティーってもっと身近な存在の飲み物なのです。
この記事では、まずハーブティーについて説明し、さらに身体だけでなく心にもアプローチしてくれるメディカルハーブティーという飲み物をご紹介します。
メディカルハーブとは健康の維持や不調の改善、心身のバランスを整えるために使われる植物(ハーブ, herb)のことです。そんなハーブを「お茶」として日々の生活に取り入れるのがメディカルハーブティーです。これは自然療法のひとつです。
ハーブティーは「心と身体をケアする飲み物」
「ハーブティーって、そもそもコーヒーや紅茶、緑茶とはなにがちがうの?」というと、一般的には「カフェインが入っていない」「妊婦さんでも飲める」などが浮かぶと思います。(ただし、意外と知られていませんが、ハーブティーでもカフェインが入っているもの(南米のマテ茶)や妊婦さんには良くないもの(子宮に影響がある)もあります。)

コーヒー・紅茶・煎茶は、ほとんどがカフェイン入りなので目覚めや集中力UPなど「嗜好品(しこうひん)」寄りの飲み物といえます。それに対して、ハーブティーは「心と身体をケアする飲み物」に近いです。
そして飲み物の世界で唯一、五感をフルに活用できるものとも言われています。
〇 ティーポットやティーカップを手にしながら準備をする・・・触覚
〇 色彩の豊かなハーブたちを眺めながら、ティーポットに入れる・・・視覚
〇 お湯を注ぐ際のトポトポというやわらかい音で心が丸くなる・・・聴覚
〇 心地よい香りが、脳にダイレクトに伝わり気持ちが和む・・・嗅覚
〇 おだやかでやわらかなハーブの恵みが口いっぱいに広がる・・・味覚
また、飲食店のメニューにあるハーブティーには、カモミールやローズヒップなど1種類のハーブのみのものもありますが、メディカルハーブティーではブレンドが多いです。同じ効能を持ち合わせたハーブ同士を数種類調合する「ブレンド」では、香りや味わいが良くなるのはもちろんのこと、相乗効果が期待できるからです。
メディカルハーブティーのブレンド例
メディカルハーブティーのブレンドの例を紹介します。
パッションフラワーは、心の不調や不眠にアプローチする天然の安定剤と呼ばれていて中枢神経系にアプローチするめずらしいハーブです。同じ安眠系のハーブにリンデンフラワーというものもあります。こちらはリンゴのような甘い香りが心身の緊張を緩和してくれます。それにより、代謝を促進し質の高い眠りに導くという特徴があります。
そしてこの2種類をブレンドすると相乗効果により安眠ブレンドのゴールデンコンビといわれる仕上がりになります。1+1が3になるイメージです。
これが「心とカラダが喜ぶ♫メディカルハーブティー」の世界です。
「sincerely herb~あこ茶~」の仕事とこだわり
私は植物を使ったセルフケアを正しく安全に広めるための国内最大級の団体である日本メディカルハーブ協会認定のハーバルセラピストを2015年に取得しました。ハーバルセラピストとは植物療法(フィトセラピー)を体系的に学んだ専門家のことをさします。
そして、同じ年にsincerely herb~あこ茶~を起業しました。sincerely herb〜あこ茶〜では、「香料・保存料不使用のメディカルハーブティー」を軸(じく)にして、飲みやすく続けやすいブレンド作りを心がけています。
* 特定非営利活動法人 日本メディカルハーブ協会 ホームページ
sincerely herb〜あこ茶〜: ホームページ・販売サイト / Instagram
ハーバルセラピストをめざしたきっかけ
私がハーバリストをめざしたきっかけは、高校時代に肺に穴が開く自然気胸という病気を3回発症し、それ以降、風邪やインフルエンザなどことあるごとに体調をくずす不安定な日々がはじまったことです。そういう日々を送りながら一般企業に勤めていました。
医薬品を使うと、一時的に体調はよくなりますが、肝心の体質改善にはつながらないことを自分の体験から学びました。それで退職後、ハーブについて学び始め、そこからさらにメディカルに特化したハーブを学び、晴れてハーバルセラピストとなりました。私自身、ハーブと出会ったおかげで、今までの不安定な体調が嘘のように健康になりました。
そこで、以前の私と同じく、体調に不安を抱えている方にとって光になれればと考え、起業しました。今では起業当時からのリピーターさまにも恵まれ、心身ともに健やかに活動しています。
EC販売、ポップアップ出店、オーダーメイドなど 🌿
ふだんはお客さま一人ずつの不調やご要望をうかがいながら、メディカルハーブティーを調合しています。オーダーメイドの生産をして、お届けしています。

そのほかに、最近の活動は、EC販売(オンラインショップの通販)とワークショップ、ポップアップ出店など。ほか、カフェやヘアサロン・エステサロン、ホテルなどにショップオリジナルブレンドのドリンクメニューを提供したり、地方創生ブレンドの開発にたずさわったりしています。ちなみに、実店舗は持っていません。その理由はのちほどご説明します。
オーダーメイドいろいろ
お客さまから、どのようなご注文をいただいているかというと、ダイエット・リラックス・滋養強壮・女性ホルモンアプローチ・妊活・更年期諸症状・高血圧など、さまざまです。基本的にアプローチしたい項目を最大で4つうかがい、プラスαでテイスト(味)の好みやカフェインの有無など、お一人ずつの好みをうかがって、世界でひとつだけのオリジナルブレンドを仕上げていきます。
場合によっては、ブレンドを日中に飲むのか、夜に飲むのかなどライフスタイルについてかんたんに聞くこともあります。なぜかというと、たとえば安眠ブレンドは日中に飲むと仕事や運転にさしさわるケースがあるためです。
このようにしてすべてのお客さまに、市販品ではなかなかかなわない、無添加の完全オーダーメイド品をで継続できる価格でお届けするように努力しています。それぞれ、自分好みの仕上がりになるのが一番の強みです。
ここでいう「継続できる価格設定」は、実店舗を持たないスタイルでECサイトやマルシェ出店を中心としているため、テナント料として発生する部分を価格を下げるように還元できています。
また、よくお話をうかがい、対話するという形を通じてお客さまとのコミュニケーションをいつも大切にしています。たわいのない日常のお話やライフスタイルの変化についても話します。妊活ブレンドを飲んでいたお客さまがご懐妊された時は、自分のことのように大喜びしていました。ときどき、同じエリアに住んでいるお客さまからランチのおさそいなどもあり、ハーブがつなげてくれたご縁は計り知れないものとなっています。
飲みやすくて続けられる
メディカルハーブティーにとって一番大切なのは「飲みやすくて続けやすい」ことでしょう。メディカルハーブティーは医薬品とくらべ、即効性に欠けます。ただ、化学薬品などは一切使用しておらず、植物を乾燥させただけの自然の恵みを調合したものなので身体にとても優しいです。ゆっくりじっくり心身になじんでいくため、ある程度の期間、飲んでいただく必要があります。

そのような過程で、味や香りが飲みにくかったり、好みでなかったりすると、継続することが難しくなります。当ショップのブレンドは、「継続は力なり」という言葉がとても似合う飲み物です。ですから、無理なく継続的にライフスタイルに取り入れていただけるよう、香りやテイストはクセが強めなものにならないように気をつけています。
まとめ
どうでしょうか? (メディカル)ハーブティーにご興味を持っていただけたでしょうか。
実は、もともと私が起業したきっかけのひとつに、市販品のハーブティーが自分自身の口にどれも合わなかったという事情があります。「それなら自分で調合しよう!」という思いがあり、メディカルハーブティーの仕事につながっています。そのため、私はハーブティーが苦手な方の気持ちもわかります。その苦手意識が少しでも薄くなるよう、今までもこれからもメディカルハーブティーの良さを一人でも多くの方々に伝えていけたらうれしいです。
文・写真:ako
sincerely herb〜あこ茶〜
ホームページ・販売サイト / Instagram:@ako_sincerely_herb