果物がだんだんおいしくなってくる秋冬。果物はスーパーで買って食べるだけでなく、規格外果物を買ったり剥き方を工夫したりと、幅広い楽しみ方ができます。
フルーツはさまざまな食べ方ができるのはもちろん、フルーツカービングに代表されるように果物それ自体をアートの題材として使用したり、お掃除に使用したりもできます。
日本ではフードロス(食品ロス)がしばしば社会問題として取り上げられますが、果物にも当てはまります。
一定の基準に満たない果物は味は変わらず美味しかったとしても、出荷できずに処分されてしまうことも少なくありません。
フードロスの現状を知り、小さなことから楽しみながら取り組んでみましょう。スーパーで簡単に手に入る果物を使い、エシカルに果物を楽しみ尽くしてみませんか?
果物とフードロス
近年日本では、食べられる食べ物が捨てられてしまう「フードロス」がたびたび問題として話題にあがります。現状年間に600万トンの食品が捨てられています。
果物においてもフードロスが起こっています。スーパーで販売する野菜や果物は見た目が重視されます。そのため、味は美味しくとも見た目に問題がある野菜や果物は規格外となり廃棄されてしまうことが多い現状にあります。
このような状況を受け、日本でも規格外の野菜や果物を扱う実店舗やオンラインショップが増えてきています。
そこで、実際に規格外果物が手に入るオンラインショップを紹介します。
規格外果物を買ってみよう
規格外果物を購入する一番のメリットは、やはり「価格の安さ」です。
環境に良いことをして、美味しく食べられて、費用も抑えられる。良いことばかりです。
規格外果物を実際に購入しようと思っても、スーパーマーケットなどにはなかなか出回らないため、今回は、規格外果物を購入できるサイトを3つ紹介します。
1.ウニカ
規格外野菜や果物を専門に扱っているオンラインショップ。送料無料です。
商品購入申請をしてから採れたての果物を発送してもらえるため、安価な値段で新鮮な果物が楽しめます。
生産者一覧ページもあるので、一度購入して気に入った農家さんができたら、次回から気に入った農家さんの商品を簡単にチェックできます。
2.veebo
規格外の果物1週間分を届けるサービスをしています。
旬のフルーツが5〜7種、3kg分入って2980円と、かなりお得。果物+野菜のセットもあります。
定期購入のプランもあり、定期で購入すると割引が受けられる仕組みがあります。普段から果物をたくさん食べる方にはおすすめです。
3.ポケットマルシェ
全国の農家さんと直接やりとりをして食材が購入できるサービスです。
「訳ありポケマルシェ」というページがあり、規格外の果物が安価な値段で販売されています。
出品している農家さんの数が多いのも嬉しいポイント。
また、農家さんと直接やりとりができ、果物の保存方法や日持ちなど気になることがあったら直接聞いて不安を解決してから購入できるので安心です。
https://poke-m.com/stories/1855?previous=opti_sub1
おうちで美味しく楽しく果物を使い尽くそう!
規格外果物をゲットしたら思う存分活用していきましょう。ここでは秋〜冬に旬を迎えるりんご・みかん・柿、3種類の果物の活用法を紹介します。
1.りんご
手軽に食べられるりんご。皮や皮付近の果肉に多くの栄養素が含まれています。
皮ごと食べたり、皮の部分も活用したりするのがおすすめです。
① 廃棄部分が少なくてすむ切り方
一般的な「くし切り」をすると、実は、硬い芯の部分を廃棄するときに美味しい部分も捨ててしまっています。
廃棄する部分が少なくてすむ切り方が「スターカット」(輪切り)と呼ばれる切り方です。りんごを横にし、好みの幅に薄くスライスするだけです。
(輪切りにすると、中心部分の種や芯の部分が星形に見えることから「スターカット」という名前がつきました。)
皮の部分の面積がくし切りで切った時よりも狭いので、皮も気にならずに食べられます。
さらに、中心部分の星型の部分をクッキーや野菜をくり抜く小さな型で抜いても食べやすく可愛らしくなるのでおすすめです。
参考:https://www.google.co.jp/amp/s/www.nichireifoods.co.jp/media/15237/%3famp=1
② りんごの皮をぬか漬けのぬか床に入れる
ぬか床にさまざまなものを入れて、ぬか作りを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。
りんごの皮を入れると、りんごの甘さがぬか床にうつり、旨味やフルーティーさを生み出してくれます。
腐敗を防ぐため、乾燥させた皮を使うようにするのがポイントです。
参照:https://na-ka-ya.co.jp/2020/02/11/22179428/
https://na-ka-ya.co.jp/2020/04/01/22179470/
2.みかん
日本の冬の定番ともいえる、こたつでみかんを食べる風景。
1つ食べるとついつい何個も食べてしまいます。そんなたくさん発生するみかんの皮を捨てる前にもう一工夫して楽しむ方法を紹介します。
① 簡単に入浴剤に変身
乾燥させたみかんの皮は「陳皮」として漢方の原料として使われてきた歴史があります。
リラックス効果や風邪の症状改善効果が期待でき、現代でも風邪薬や胃薬の原料として使われています。
ポリフェノールの一種であるヘスペリジンが含まれ、末消体温を維持する効果が期待できたり、香り成分である「リモネン」にはリラックス効果が期待できるため、入浴剤として使うのもおすすめ。
みかんの皮を1週間ほど天日干しし、砕いて布巾などに包んで湯船に入れるだけで簡単に入浴剤にできます。
参考:https://www.yomeishu.co.jp/health/3617/
② お掃除のアイテムにもピッタリ
みかんの皮に含まれる「リモネン」には油分を溶かす働きがあります。
天日干しをしたみかんの皮でガスコンロや壁に付着した油汚れ部分を擦ると洗剤などを使わず綺麗にできます。
天然由来の掃除道具なので、レンジや冷蔵庫などの家電製品を掃除するのにも安心です。
参照:https://curama.jp/magazine/1089/
また、天日干しをしたみかんの皮でなくとも、そのまま活用する掃除方法もあります。
それが、レンジの油汚れや嫌なニオイを消臭する方法です。
まずは濡れた布でレンジ内を拭きあげ、その後、みかん4-5個分の皮を2分ほどレンジで温めます。
最後に、浮かび上がったレンジ内の汚れを再び拭きあげれば完了です。
みかんの皮をレンジで温めるだけで掃除ができてしまうのは簡単で良いですよね。みかんを楽しんだついでに掃除もしてしまいましょう。
参照:https://www.ito-noen.com/dictionary/tips/640/
3.柿
柿は栄養価の高い果物だとご存知でしょうか。ビタミンCはみかんの約2倍も含まれています。そんな柿の活用方法を紹介します。
① 砂糖の代わりに
柿は甘みの強い果物で、皮にも甘さが凝縮されています。
柿の皮を天日干しにし、そのままの大きさで煮物を作るときに入れたり、細かく砕いてパンやお菓子作りに使ったりしすると、自然な甘みをつけられます。
砂糖を使う量を減らせるので、健康を気遣っている方におすすめです。
参考:柿の皮の活用方法
②柿の白和え
ビタミンCやビタミンAが豊富で風邪予防にも効果が期待できる柿。
筆者が葡萄、梨、柿を育てる農家さんで働いていた時は「柿の白和え」が柿の美味しい時期の定番料理でした。
熟れすぎた柿や形の悪い出荷できない柿を使っていましたが、見た目は関係なくおいしく楽しめました。
冬に旬を迎える春菊と合わせても美味しく食べられます。
参考:https://oishi-kenko.com/recipes/1337
今回は規格外果物の購入方法や活用方法を紹介しました。
普段捨ててしまう皮なども少しの工夫で活用できます。
今回紹介した活用方法を参考に、みなさんもぜひ秋冬の果物をお家で楽しみ尽くしてみてください。
文:飯田千聖
こちらの記事もおすすめ