PR

エシカルな弁護士!中小企業が成長発展するために顧問弁護士を置きやすい環境を作る(野澤哲也さん)

経営相談もできる弁護士になり、中小企業が弁護士に相談しやすい環境を作ろうとする野澤さん。社会が豊かになるために、中小企業の持続的な成長発展を支える役目が重要だと考えています。

エシカルな弁護士の野澤哲也さん

取材日:2022年11月30日

横浜・関内に野澤・中野法律事務所を構える弁護士・経営者の野澤哲也(のざわ てつや)さん。中小企業が弁護士を活用する機会を増やすため、経営相談にも対応できるように学び続けています。

野澤さんの学生時代の経験や労務相談の仕事、弁護士としてのビジョンについて伺いました。


中小企業から相談を受ける弁護士

──インタビュアー(木村):弁護士のお仕事はどのようなものですか。

野澤哲也さん:弁護士の仕事には、2つの側面があります。過去の清算と将来の安定です。裁判をするのは、過去に起きてしまったことの解決です。

一方、あらかじめトラブルの可能性に気づくことは将来の安定につながります。たとえば、会社の作る企画や契約が、最新の法律に照らして違法でないかを調べて、トラブルや訴訟を回避します。これは「予防法務」と呼ばれます。

今、予防法務は重視されており、私も労務を中心に予防法務に力を入れています。


──具体的にどのような相談を受けるのでしょうか。

会社を経営する方から、

「法律に違反せずに従業員を解雇したい、賃下げしたい」

「社内のハラスメントにどう対応すればよいか」

「事故やメンタルヘルスの悪化について、労災対応をどうすればよいか」

などの相談を受けます。

労働は多くの場合、人生の半分以上を占めており、そのため、労働環境をよくすることは人生に関わることでもあります。


──野澤さんは、2017年に野澤・中野法律事務所を創業されています。それ以前から労務を中心に弁護士の仕事をされていたのですか。

はい。雇われていた時代には、労働者側からの相談をよく受けていました。不当解雇や賃下げ、セクハラを受けた側の声を聞いて、対応していました。

その仕事をする中で「職場の労働環境全体をよくできないだろうか?」と考えるようになりました。

たとえば、社長のひと声で多くが決まる会社の場合、そこによいブレーキ役がつけば、社内全体の労働環境を健全に保つことができます。

そこで、独立して事務所を立ち上げてからは、法人のお客様から仕事を受けるよう注力しています。中小企業の顧問弁護士として経営者の役に立つことが、広く社会の役に立つことにつながると考えているからです。

つまり、労働者の相談を受ける弁護士から、経営者の相談を受ける弁護士に立場が変わりました。しかし、私の根幹は変わっていません。

私は「社会的に弱い立場にいる人」と「決定権を持っている人」の間に立つことを心がけてきました。その間に立って、両者が最高にハッピーになれるよう調整ができるバランス感覚を養いたいと思うのです。


子供時代、学生時代のエピソード

子供時代学生時代のエピソード

──野澤さんの子供時代、学生時代のエピソードがあればお聞かせください。今の仕事や問題意識につながるような出来事がありましたか。

小学生の時、いじめられた経験があります。ある子供から「殴る蹴る」の暴力を受けていて、その記憶は今もはっきりあります。

そのためなのか、「自分が人にどう思われているのか?」ということにはずっと敏感です。友人からは気にしすぎだと言われますが。

弁護士の仕事は、常に客観・中立であるべきですが、同時に「目の前の人に寄り添う」という価値観が私にとっては大切です。

以前、行政訴訟で、不当に免職された公務員の方の代理人を務めて勝訴したことがあります。その時、国や自治体という強い立場にある人と、対等に交渉するためには裁判所という権力を味方につけられるとよいと実感しました。

「人に寄り添う」ためには、そういうしたたかさも大事なのですね。

もう一つ、大学院生の時、家庭教師で見ていた子がいわゆる「不良少年」でした。

喧嘩をしては警察の世話になるということをくり返していて、私にも「今日、タイマン張ってきた」とよく言っていました。

私が勉強を教えに行っても、家にいないので、夜、探しに行くこともありました。その後、その子は少年院に入りましたが、いまだにつきあいがあります。

家庭や社会の環境が、子供には大きく影響します。

私は弁護士になってから「非行少年の付き添い人活動」をよくやりましたし、今も子供の学校問題によく関わっています。


青年会議所との出会い、経営を学ぶ

──これからの展望やビジョンについて伺えますか。

私の生き方について言えば、「ひと、会社、社会によりよい変化をもたらす存在になる」ことがビジョンです。誰かを幸せに、笑顔にするということ。

私は今年40歳で、青年経済人の団体である青年会議所を卒業します。青年会議所では、さまざまな職業やバックグラウンドを持つ人と関わることができました。

弁護士は「世間知らず」「お高くとまりがち」と言われることもあります。青年会議所で地域の将来を考え、地域の方々と濃い時間を過ごせたことはとてもよかったと思います。

その中で、こういうビジョンを持つようになりました。


中小企業が弁護士と当たり前に話せる未来へ

──弁護士としての仕事を「ひと、会社、社会によりよい変化をもたらす」ために工夫されていくのですね。

はい。ひとや会社、社会をより良くするために、中小企業の経営者にもっと寄り添う弁護士であろうと思っています。

具体的には今、経営について学んでいます。私自身が法律事務所の経営者でもありますし、理論を学んで他の経営者のサポートをできるようにもなりたいと思うのです。

目的は法律相談だけではなく、「中小企業の経営相談に乗れる弁護士」になることです。日本には300万以上の中小企業がありますが、顧問弁護士と契約しているのは2割程度とも言われます。これは低い水準です。

そういう状況だと、コンプライアンス(法令遵守)が弱くなり、労働環境も会社の利益も守られづらい。しかし、経営者からすれば、「コンプライアンスを守るためだけに、月々数万円以上の顧問費用は払えない」と判断することもあります。

そこで、私が経営についても伴走できる弁護士になれば、中小企業も顧問弁護士として契約しやすくなるだろうと考えました。

「弁護士に経営相談をする」という発想は、まだまだ新しいものだと思いますが、受け入れていただける余地があると思っています。最近は、経営をサポートする法務という意味で「戦略法務」という言葉も出てきました。

この挑戦を通して、「顧問弁護士をつける」ということをもっと普及させたいです。その先に、ひとも会社も社会も、より良くなる世界が待っている、そう信じています。


取材/文/写真:木村洋平

野澤・中野法律事務所
〒231-0016
横浜市中区真砂町4-43
木下商事ビル8階


こちらの記事もおすすめ