「私が私を叶えていく」美しい世界を作るために起業する(YUKIMIさん)

プロダクトを通して自己実現を目指すブランドFEMMAを立ち上げたYUKIMIさん。現在はブランドの制作支援サービスにも取り組んでいます。医学生でありながら、並行してエシカルな起業を志した経緯とは?

FEMMA代表YUKIMI
FEMMAを立ち上げたYUKIMIさん

取材日:2021年4月3日


FEMMA(フェマ)は美しい世界を目指すエシカルな制作を支援するコンセプトブランド。医学生のYUKIMIさんの声かけで有志が集い、立ち上げられました。現在は、タトゥーシールやアロマキャンドルの販売をしています。


──インタビュアー(木村):FEMMAの哲学やコンセプトをお聞かせください。

YUKIMIさん:「私が私を叶えていく世界」がコンセプトです。社会への問題提起を込めたプロダクト開発と、夢に向かって進むひとを応援するためのブランド制作支援を行っています。夢を叶えるのにはエネルギーが必要で、つらく苦しいことも多くあります。

そのような方々を勇気づけられる存在であれるように、「変わるあなたと共に進む」という姿勢を大切にしています。

FEMMAロゴ
FEMMAのロゴ


──どういった経緯で始まった事業なのですか。

私自身が、二十歳の頃「幸福とは?善く生きるとは?」と立ち止まったことです。

私は医学部に在籍しています。もともと勉強が好きで医学にはやりがいがあると感じていましたが、周囲に決められた道を進んできた自分に気づき「本当にこの道でよいのか?」と疑問を持ちました。

それからは学生団体のHRをはじめ、ミュージカルに取り組んだりキャリアイベントを主催したりと、新しい活動に自ら飛び込むことで幸福を感じました。自分で決定し、挑戦することの大切さ、楽しさを実感したのです。

FEMMAの「私が私を叶えていく」コンセプトもそこから来ています。


──どんな課題を意識して、起業を選ばれたのでしょうか。

世間から「らしさ」として、「最初からなにかを決めつけられている」ことへの違和感が強くありました。

たとえば「女性は強さより愛嬌を持つべき」という通念のせいで自己主張できない、圧力を感じ避妊を言い出せない、など。

私以外にも同じ想いを持っている方がいれば、とSNSで発信し、30人くらいの女性にヒアリングすることから活動を始めました。そのような活動のなかで知り合ったメンバーとともにFEMMAを立ち上げています。

そして最初の製品として「taboo tattoo」を制作し、女性が今よりも健やかでいられるようなメッセージを肌に身につけられるようにしました。現在は女性に限定せず、自己肯定感やメンタルヘルスにかかわる問題に取り組んでいこうと考えています。

時間をとかすアロマキャンドル
時間をとかすアロマキャンドル


──最近、アロマキャンドルを販売されました。どんな思いが込められているのでしょうか。

「時間をとかすアロマキャンドル」ですね。

taboo tattooは自分たちで制作していましたが、「私たちの想いだけでなく社会に届けたいメッセージがある人たちの後押しをしたい」と考えて、ブランド制作支援にも取り組んでいます。

最初に「やります」と言ってくれたのが、アロマキャンドルのブランドオーナーであるRieさんでした。

現在のコロナ禍において不要不急なことが削ぎ落とされていく中、自分自身と向き合う時間はけっして「不要不急」ではないとRieさんは考えていらっしゃいました。私たちも共感し、「自分を振り返り抱きしめる時間を」という想いを込めて、共に制作しました。


──なぜ、キャンドルにされたのでしょう?

キャンドルの炎には本能的に癒されるところがあるのではないでしょうか。1/fの揺らぎとも言いますよね。炎を見つめる行為、それが「自分と向き合い考える」ことを促すと思っています。

またアロマを感じて思わず深い呼吸になることで、自分を取り戻す時間を作り出せたら、と願いました。

時間をとかすアロマキャンドル


──現在、法人化を目指されているのですね。

はい。株式会社KOHAKUとして法人登記の準備中です。

会社のミッションは、「creating the beautiful world」。永遠を望むような美しい世界を創っていきます。

そのために挑戦を応援し続ける存在でありたいと考え、それに共感してくれたクルーと活動しています。卒業後3年間は、FEMMAブランドを含むKOHAKUの事業に専念したいと思います。


──「エシカル」という言葉について思うことはありますか。

一般的な「エシカル」や「サステナブル」は、限定的な層が使う言葉になっているように感じ、悲しくなることがあります。

これらは「意識の高い言葉」と受け取られることが多いかもしれませんが、ボランティアなど日常のなかで誰かのために行動することは、自分の幸福度も上げてくれます。そのように貢献感に幸せを感じるのは、誰しもが持っている感覚ではないでしょうか。

ですから、「エシカル」という言葉を使うことで壁や溝を作らないように気をつけています。私個人としてはエシカルに「取り組む」のではなく、事業に向かうスタンスがエシカルである、というのが理想的ですね。

最後に、現在FEMMAでは個人に向けたブランド制作支援サービスを行っております。
伝えたい思いがある方や何かに挑戦したい方、私たちと共にブランドとして想いを届けてみませんか?
詳しくはこちら:https://femmaofficial.wixsite.com/femma


個人Twitter:https://twitter.com/miiiiia1010
公式IG:https://www.instagram.com/official_femma
公式Twitter:https://twitter.com/official_femma
公式サイト:https://www.femma-official.com


YUKIMI プロフィール

熊本出身。鹿児島大学医学部医学科6年。2020年に休学しベンチャー企業で広報、SNSマーケティングを担当。2020/05/11 コンセプトブランド「FEMMA」を立ち上げ。現在は復学し、事業と学業両立に奮闘中。趣味は、ミュージカル、コーヒー、気を遣わない呑み会。


取材/文:木村洋平
写真提供:FEMMA

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