おうち時間を豊かにするのにおすすめしたいのが生花です。旬の花を飾って季節を感じたり、花器を変えたりすることで気分の切り替えもしやすくなります。エシカルな生花についてもご紹介します。
暖かな春の兆しがあふれる時期ですが、自粛ムードも強く、まだしばらくの間は自宅で過ごす時間が長くなりそうですね。
そんななか、おうち時間を豊かにするアイテムとしておすすめしたいのが生花(せいか。いけばな)です。
観葉植物ももちろん魅力的なのですが、日々単調になりがちな自粛の期間には、旬の花を飾って季節を感じたり、気分によって花器を変えたりすることがささやかな楽しみになります。
また、在宅勤務の休憩時間に花を眺めたり水換えをおこなっていると、仕事モードと休憩モードの切り替えがしやすくなり、生活の質(QOL)も向上します。
まずはインテリアとして楽しむ
生花というと、彩りのある花がイメージされるかもしれません。しかし、近年は枝ものの人気も高まっており、YouTubeやInstagramでも枝ものをインテリアに取り入れているお部屋が多数紹介されています。
飾り方も空間に合わせて工夫して楽しめます。たとえば、大ぶりな枝はダイニングや寝室のアクセントになります。剪定した小さな枝でしたら、お手持ちのグラスに挿して窓際や洗面台などの狭いスペースにも飾るのも素敵ですね。
種類によっては乾燥させてドライフラワーにすることも可能なので、長く変化を楽しめるのも生花の魅力のひとつです。
それから、間接照明との相性も抜群ですので、もしキャンドルやお気に入りの照明をお持ちであれば組み合わせて飾るのもおすすめです。照明に照らされた枝葉の美しい影でお部屋がさらにくつろげる雰囲気になるでしょう。
どんな枝・花を選ぶとよい?
春は明るい緑色のアオモジやコデマリ、かわいらしい黄色の花が目を引くミモザアカシアなど、生花の種類が豊富です。さらに5月を過ぎると、枝ぶりのよいドウダンツツジの旬の季節がやってきます。
生花の日持ちの目安は、花が咲く種類は一週間ほどですが、枝ものは切り口を切り戻したり、水換えを丁寧におこなうことで二週間ほど日持ちする種類もあります。購入するときにお店の人に質問しながら、自分の生活に合った種類を選ぶのがよいでしょう。
お散歩がてらに近隣に生花店を見つけたら、ぜひのぞいてみてくださいね。
さらにエシカルに生花を楽しむ
このように生花は様々な楽しみ方ができます。しかし、コロナ禍でコンサートや舞台、LIVEイベントなどが縮小された影響により生花の需要も減ってしまい、買い手のないまま多くの花が廃棄される状況がいま問題視されています。この問題は「フラワーロス」と呼ばれています。
このようなフラワーロス問題を抱える現状を解決すべく、たとえば「スマイルフラワープロジェクト」(2020スマイルフラワープロジェクト)が立ち上げられています。
ほかにも、規格外で売り物にならない花を「チャンスフラワー」として販売する(ブックオフが規格外の花「チャンスフラワー」を店頭で販売、循環型社会への思い込める | SUSTAINABLE BRANDS JAPAN)などの新たな取り組みも始まっています。
これらの企画、事業は、花卉(かき)農家や卸業者を支えるエシカルな取り組みといえます。街の生花店でも、こうした花を束にして少し安く売るなどの試みが見られるかもしれません。
花や植物にも、生産者や販売者にもエシカルなやり方で、みなさんのおうち時間が豊かになるとよいですね。
文/写真:中野 鳩子
ライタープロフィール 中野 鳩子
会社員。幼少期は詩や文学に親しみ、20代は科学・音楽・ファシリテーションなど興味分野の活動にアクティブに参加する”動”な日々を過ごす。現在の興味は書道や禅など”静”のもの・ことに移行中。ポップなカルチャーも好き。
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