学校に行かなくてもできることを紹介します

夏休み明けは学校に行きたくなくなったりする時期です。もし学校に行かない選択をしたのでしたら、学校に行かなくてもできることを紹介します。

広い公園

この記事では、学校に行かなくてもできることをいろいろ紹介したいと思います。

今、学校に行かない子どもたちが増えています。そして、それは以前より特別なことではなくなってきています。おおまかに言って、20人に1人は小中学校に通っていません。昔は「登校拒否」、今は「不登校」「学校に行かない選択をした子ども」といった言葉が使われます。

インターネット上には「不登校の原因」や「家庭や学校でする対策」などを論じた情報が見つかります。しかし、どんな理由で行かないのであれ、また行かないとなにがよくないのであれ、自分でなにかできることを見つけてはじめられるのはよいことだと思います。

参考:最新の調査(2022年)によると、小中校生の「不登校」は約30万人です。2017年までは15万人以下でしたので、そこからの5年間で2倍になっています。なお、病気や経済的な理由、コロナウイルスをさけるため、などの理由で学校に行っていない場合は「長期欠席」として、文部科学省の定義やデータでは「不登校」とはべつの扱いになっています。この「長期欠席」は小中学校で約46万人、高等学校で約12万2000人です。ちなみに小学生は約600万人、中学生は約320万人(2023年)ですので、「長期欠席46万人/小中学生920万人」(分子と分母)と考えれば、おおよそ20人に1人が学校に通っていません。

文部科学省のデータをもとに計算

参考:「不登校」「長期欠席」について、定義はただ一つではありませんが、ともに「年間30日以上の欠席がある」状態を指すことが多いです。「長期欠席」のうち、病気や経済的理由ではない場合を「不登校」と呼びます。(以上、文部科学省の考え方にもとづく)。

この記事では、学校に行かなくてもできる遊びや活動についてお伝えします。


アートをする

絵を描く。イラストを描く。塗り絵。木工や粘土でなにか作る。作曲する。アートな写真をとるなど。絵やイラストはえんぴつで描きはじめられます。クレヨンや色えんぴつ、水彩絵の具なども手に入れやすいでしょう。

作曲は、キーボードやギターなどの楽器のほか、アプリやソフトでもできます。

写真は、スマホやキッズカメラ、トイカメラなどで空、近所の風景、草花をとるのも楽しいです。

参考:キッズカメラのおすすめ(2024年)


本を読む

本は孤独の友です。さみしくなったら本を読みましょう。学びもあるし、世界が広がります。本屋や図書館に行くと、小説、まんが、詩集、風景や宇宙の写真集、画集などいろいろあります。小説なら、本屋大賞をとった作品はおすすめです。

絵本は、おさない子ども向けのものも多いかもしれませんが、大人が読んでもおもしろいものがたくさんあります。絵本作家さんには、外国の方をふくめ、すばらしい方がたくさんいらっしゃいます。いせひでこさん、荒井良二さん、酒井駒子さん、五味太郎さんらの絵本にもぜひふれてみてください。

本屋大賞:https://www.hontai.or.jp


音楽をきく

J-POPでも、昭和歌謡でも、音楽を聴くのは楽しいです。歌詞に共感することもあるでしょう。ジャンルはいくらでもあります。洋楽、ヒップホップ、シャンソン、ハワイアン、ジャズ、クラシック音楽など。もしできるなら、音楽配信サービスをひとつ契約すると、広告もなく、気が散らずに楽しめます。

音楽配信サービス:Spotify, amazon music, Apple Music, LINE MUSIC など


なにか書く

ペンを手に持って、作家活動をするのもよいです。自分と向き合う時間にもなります。読んだ本、見たドラマや映画などの感想を書くのもよいでしょう。小説、詩、短歌を作ったり、エッセイを書くのもよいかもしれません(創作活動)。

ただし、紙のノートにはなにを書いてもよいと思いますが、インターネットやSNSにのせる時は個人情報(自分が特定されるかもしれない情報)をのせないようにするなど、気をつけてください。おすすめのブログサービスは note です。基本的な機能がそろっていて無料であることと、コメントはできるけれど、DM(一対一のメッセージ)ができないので、トラブルをさけやすいと思います。安全第一で書きましょう。


趣味をする

マジック(手品)、楽器の演奏(ウクレレやギター、カリンバなど)、歌う、けん玉、ヨーヨー、科学の実験キット、工作キットなどは楽しめるかもしれません。そのうち、自分の技を人前で披露(ひろう)する機会も出てくるかもしれません。

好きなら、プログラミングもよいでしょう。作曲やプログラミング、趣味の活動などは、本格的になると、仕事や専門的な活動になることもあると思います。

英語や韓国語など、外国語を学ぶのもよいと思います。無料のアプリでも学べます。


散歩、体操、ジョギングなど

好きな運動をするのはおすすめです。散歩、体操、ジョギング、踊りなど。とくに散歩はよいです。歩くこと(ウォーキング)はよい運動になりますし、散歩をしながら写真をとったり、次はどんな映画をみようかなど考えるのもよいと思います。

家のなかでもできる運動では、ラジオ体操がおすすめです。


地域の居場所やフリースクールに行く

地域に「居場所づくり」をしているところや「子ども食堂」があれば、そこに行ってみるのもよいと思います。たとえば、こういう場所です。


子ども食堂では、無料でご飯がたべられることもあります。

興味があれば、フリースクールに行くのもよいですし、ビーチクリーンや、川やまちなかの清掃活動に出るのもよいでしょう。清掃活動はボランティアです。BLUE SHIP というサイトでは、日本中の清掃活動が探せます。


冒険遊び場に行く

地域に「冒険遊び場」があれば、そこに行ってみるのもひとつです。冒険遊び場はプレーパークともいわれます。大人が見守っていて、外で遊べる場所、という感じです。

参考:日本冒険遊び場づくり協会 https://bouken-asobiba.org


料理や鉢植え

料理をするのはよいです。料理は一生つかえる技になります。自分の食べるものを自分で作れるのです。親や身近な大人から教えてもらえるなら、それが一番です。

料理のほかに家でできることとして、ベランダで鉢植えを育てるのもよいです。毎朝、水をやってからさないようにするのはなかなか大変です。植物は生きているので、さわったり話しかけたりするのもよいです。

ニチニチソウ


起業をする

ちょっとおおげさかもしれませんが、起業するのもよいと思います。起業は仕事をはじめることです。

小中校生の起業はあまり聞きませんが(親といっしょに起業する話は聞きます)、起業について考えてみたり、お金はとらずに自分の趣味やアートをおひろめするのもよいでしょう。無理せず、やりたくなったらためしてみよう、くらいのつもりでよいと思います。


まとめ

学校に行かなくてもできることをいろいろあげてみました。

けれど、かならずしも「今すぐなにかをはじめた方がよい」という意味ではありません。タイミングが来てなにかはじめたときには、「学校に行く/行かない」だけが重要な問題ではないと思えるかもしれません。


文・写真:木村洋平