「エシカルに関わる言葉の認知度アンケート」の結果

「エシカルに関わる言葉の認知度アンケート」の結果が出ました。「フードロス」と「ジェンダー平等」は認知・関心ともに高く、「ESG」「アニマルウェルフェア(動物福祉)」は低調でした。

主婦が食事の支度をしている

エシカルSTORYは「エシカルに関わる言葉の認知度アンケート」を実施しました。

調査時期:11/19-11/30
調査方法:グーグルフォームでアンケートを作成し、各種SNSで回答を依頼する。
回答人数:46人

* エシカルSTORYのSNSを使って拡散し、また運営チームの知人・友人に回答を依頼したため、一般の方よりも認知・関心ともに数字は高く出ていると見られます。


12の言葉に対する認知と関心

アンケートでは、同じ12の言葉について3つの質問をしました。

12の言葉
エシカル、サステナブル、SDGs、エコ、オーガニック、フェアトレード、気候変動、再生エネルギー(再エネ)、フードロス、アニマルウェルフェア(動物福祉)、ジェンダー平等

3つの質問
・以下の言葉のうち、見聞きしたことがあるものにチェックを入れてください。
・以下の言葉のうち、おおよそでよいので、意味を説明できるものにチェックを入れてください。
・以下の言葉のうち、テーマとしてご興味・ご関心のあるものにチェックを入れてください。


以下、回答の集計です。

フォームの回答のグラフ。質問のタイトル: 以下の言葉のうち、見聞きしたことがあるものにチェックを入れてください。。回答数: 46 件の回答。

「SDGs」と「オーガニック」は100%の回答者が見聞きしたことがありました。
「ESG」はだいたい3人に1人、アニマルウェルフェア(動物福祉)は2人に1人です。これらは少ない結果でした。

フォームの回答のグラフ。質問のタイトル: 以下の言葉のうち、おおよそでよいので、意味を説明できるものにチェックを入れてください。。回答数: 46 件の回答。

「エシカル」の「おおよその意味を説明できる」人は約60%でした。「サステナブル」や「SDGs」はもう少し高い数字です。「再生エネルギー」は、見聞きしたことがある人が97%であるのに説明できる人は63%と、ほかより低い数字です。

フォームの回答のグラフ。質問のタイトル: 以下の言葉のうち、テーマとしてご興味・ご関心のあるものにチェックを入れてください。。回答数: 46 件の回答。

テーマとして興味・関心がある言葉は、「エシカル」「サステナブル」「SDGs」「フードロス」「ジェンダー平等」が50%を超えています。


最後に自由記述で質問をしました。

質問:エシカルSTORYに希望することはありますか。「こういうテーマで記事を書いてほしい」「こんなイベントをしてほしい」など。

18件いただいた回答の一部を載せます。

「知識ゼロの人でも興味を持てる記事」

「循環や共存のような視点の記事が読みたいです」

「日本社会がなぜこんなにも閉鎖的なのか分析してください。」

「エシカルなライフスタイルを送ることによって感じる幸せな瞬間を紹介するイベント、参加者の語るイベント、記事など」

「SF小説などでよく現代への警鐘的な感じで荒廃した未来が描かれるとおもうのですが、そんなふうにSDGsなどの取り組みを人類がまったくしなかった未来がどうなってしまうか物語として読んでみたいと思いました。絵本のようになっていたら子どもにも伝えやすくて良いなと思います!」

「倫理学をテーマにして記事を書いてほしいです。倫理学に関するトークイベントをしてほしいです。」


これらの回答に応じられるよう、努めます。


まとめと考察

「フードロス」と「ジェンダー平等」は認知・関心ともに高い結果でした。

「フードロス」はコロナ感染症の影響で、中食やデリバリーが増え、食をめぐる社会の構造が変わったことも影響しているのかもしれません。「食べ残し」や「廃棄」が注目され、工場・店舗・客の全体で、食のあり方が見直されています。


「ジェンダー平等」は、世界で見ても不平等(ジェンダーギャップ)がひどい日本では関心が高まって当然だと思われます。

「ジェンダー」は、生物としての性差(セックス)とは別に、「社会的な役割や期待を背負うものとしての性別」を意味します。たとえば、「家事や育児、介護は女性が担うべきもの」といった考え方や実践を指します。

これもコロナの影響で、家にいる時間が増えたり、働き方が変わったり、内省する時間が増えたりする中で、あらためて「日本における男女の格差、差別、不均衡のおかしさ」について考える人が増えたのではないかと思われます。

一方、認知・関心ともに低調だったのは、「ESG」と「アニマルウェルフェア(動物福祉)」でした。

「ESG」は世界的には最重要のテーマの一つであり、「ESG投資」の言葉でも知られます。ESGという言葉のもとで、銀行や保険会社、年金運用機関など金融を巻き込んで、社会・経済のあり方が変わっています。

「アニマルウェルフェア(動物福祉)」も、世界的には重視される流れがあります。畜産での残虐な扱いが見直され、ペットも扱いは慎重になっています。また、産業や研究における動物実験は、禁止や制限の動きがあります。皮革製品も、ハイブランドが「ヴィーガンレザー」を導入しています。

このふたつは、今より認知が高まるようメディアや関わる企業・組織も努力が求められそうです。


* アンケートにご協力いただきました皆様、ありがとうございました!


文:木村洋平


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