コロナ禍において、さまざまな「困りごと」を抱えている方も多くいらっしゃると思います。ここでは、緊急の相談先と「子ども」「女性」「高齢者」にかかわる相談先をまとめました。
長引くコロナ禍でさまざまな「困りごと」が生じています。この記事では、あなたの状況や立場に応じた相談先をシンプルにまとめています。
目次
「今すぐ助けがほしい!」という人へ
「迷ったら相談してみる」のがおすすめ
あなたの立場に合わせた相談先
1.子ども、学生の方
2.女性の方
3.高齢者の方
まとめ
「今すぐ助けがほしい!」という人へ
「今すぐ助けがほしい、話を聞いてほしい」
「生きるのが苦しい、死にたくなる……」
「どこに相談すべきか分からない」
今このような状況にある人は、次に紹介する中から気になったところ、目に留まったところに電話・チャットをしてみてはどうでしょう。
電話、SNS、チャットなどがあります。
ハードルが低い方法、話しやすい方法を選んでみてくださいね。
■ 電話で相談したい
「消えたい」「つらい」「死にたい」……。
専門の相談員があなたの気持ちを受け止めます。
お金や仕事のこと、相談先が分からないといった悩みも一緒に考えてくれます。
▶ よりそいほっとライン 0120-279-338
(岩手・宮城・福島からは 0120-279-226)
さまざまな悩みに寄り添い、一緒に解決する方法を探してくれます。
生活全般や女性にかかわること、性にかかわること、精神的なこと、被災に関わることなど。
▶ いのちの電話 0120-783-556
ひとりで悩みを抱え、不安や苦しさを感じている方の気持ちに寄り添い、受け止めます。
都道府県ごとの相談先もあります。こちらの一覧をご覧ください。
■ SNSやチャットで相談したい
カウンセラーが悩みを聞き、一緒にどうすれば良いか考えます。
相談は無料、匿名、予約不要です。
相談受付用のアカウントを登録・フォローして相談できます。
24時間365日、年齢や性別を問わず誰でも利用できる相談窓口です。
無料、匿名で利用できます。
▶ 生きづらびっと
むなしさやしんどさ、孤独を感じる……など他の人に話しにくい悩みを受け止めます。
必要に応じて実務的な支援にもつないでくれます。
「迷ったら、まずは相談してみる」のがおすすめ
「今、苦しい」と、相談というアクションを起こすのが大変な人もいるかもしれません。勇気がいりますし、家族の目が気になるなど、状況的に困難な人もいるでしょう。
「自分よりももっと大変な人がいるのに、相談するのは申し訳ない」
「こんなことで相談していいのだろうか……」
と思う人もいるかもしれません。
でも、「誰かに話をする、相談する」だけでも、気持ちが楽になり、一歩前に進めます。
また、相談先の人はあなたの悩みを「こんなこと」とは思わないはずです。「上手く言葉にしよう」「ちゃんと伝えなきゃ」と焦らなくても大丈夫。
いずれにしても、「ひとりで考えが煮詰まってしまっている……」という人は、相談先の人に自分の思いを打ち明けてみてください。
きっと、あなたを助けようと動いてくれる人につないでくれます。
「どうしたらよいか分からない」人もまずは相談
「今すぐ、生死にかかわるというわけではない……」
「自殺したい、とまでは思っていない」
このような人でも、「どこに相談したらよいか分からない」人は、まずは連絡してみることをおすすめします。
話をして、自分の「困りごと」に応じた相談先がわかり、いざという時につながれる病院や専門の機関を紹介してもらえると、「ひとまず落ち着く」ことができるでしょう。
「困りごと」の内容に合わせた相談先
ここからは、困りごとに合わせた相談先をご紹介します。
1.子ども(18歳未満)や家庭にかかわる困りごと
自分が18歳未満の子ども・学生の人や、18歳未満のお子さんがいる人、家庭での困りごとがある人向けの相談先です。
総合的な相談ができるところ
▶ 各地域の「子ども家庭支援センター」
自治体ごとにある「子ども家庭支援センター」に、次のような困りごとを相談できます。
・18歳未満の子どもや子育て
・自分が18歳未満の子ども・学生で困っていること
・ひとり親、離婚問題など家庭の問題
※ 「虐待を、受けている/してしまった(かもしれない)/地域で見聞きした」場合も相談できます。
◇ 相談先の調べ方
インターネットで次のように検索してみてください。
「〇〇市(町村・区)(子どもの住んでいる自治体)」×「子ども家庭支援センター」
・市町村レベルで見つからなければ、お住まいの「都道府県」で検索します。
・自治体によっては「児童家庭支援センター」など別の名称を使っています。
・運営は民間団体の場合もあれば、行政の場合もあります。
子ども・学生(18歳未満)の人専用の相談先
▶ チャイルドライン
18歳までの子どものための相談先です。名前や連絡先、学校名は言わなくてかまいません。ちょっとしたおしゃべりでも大丈夫です。
□ 電話 0120-99-7777
毎日 午後4時~午後9時(12月29日~1月3日はお休み)
* チャットもあります。リンク先から「チャットをする」でできます。
いじめや、友達のことでの不安や悩みを聞いてくれます。24時間いつでも電話ができます。
□ 電話 0120-0-78310
いじめにあっている、家の人から嫌なことをされているなど、周りの大人に話しにくいことを相談できます。
□ 電話 0120-007-110
2.女性にかかわる困りごと
パートナーからの暴力や、女性の人権をめぐるさまざまな問題、10代20代の女性の困りごとに対する相談先をご紹介しています。
パートナーからの暴力について
パートナーの暴力について、相談先が分からない人はまず「DV相談ナビ」や「DV相談プラス」に相談してみてください。
▶ DV相談ナビ
□ 電話 #8008
固定電話、携帯電話、公衆電話のどこからでも掛けられます。#8008に掛けると、発信地の最寄りにある中核的な相談先につながります。
* つながった先の受付時間内に限定されます。朝早くや夜遅い時間に相談したい方は、24時間受け付けている「DV相談プラス」の利用をおすすめします。
▶ DV相談プラス
24時間、電話とメールで受付しています。12:00~22:00までですが、チャット相談もできます。
□ 電話 0120-279-889
* メールとチャットはリンク先からアクセスできます。
女性をめぐるさまざまな問題について
法務局が設置している、女性をめぐるさまざまな人権問題を相談できる電話です。
配偶者やパートナーからの暴力、職場等におけるセクハラ、ストーカー行為といった幅広い困りごとに対応しています。
□ 電話 0570-070-810
受付時間は、8:30~17:15まで(土・日・祝日を除く)です。
* こちらからインターネット相談もできます。
「女性の人権」にかかわる問題は幅広いですが、こちらのサイト(政府広報)にまとまった情報があります。
「自分の困りごとは当てはまるのかな?」と迷ったら、ご覧になってみてください。
10代20代の女性の困りごとについて
電話で相談しにくいときは、SNSを使って相談する方法もあります。
特定非営利活動法人 BOND プロジェクトが運営しています。
* LINE以外にも、こちらのリンクから、メールや電話でも相談できますよ。
3.高齢者にかかわる困りごと
「自分が高齢(65歳以上)で生活に支障が生じている」
「高齢の両親や親類の世話をする負担が大きい…」
このような場合、まずは「地域包括支援センター」への相談をおすすめします。
▶ 各地域の「地域包括支援センター」
自治体ごとに設置され、介護保険サービスを中心に、高齢の方にかかわる様々な問題の相談に乗ってくれます。また、具体的なサービスや制度を紹介し、解決をサポートしてくれます。
民間団体(NPOや福祉の法人)が運営していることが多いです。ベテランの支援者や研修を受けた相談員が、親切に応対してくれるものと思います。
◇ 相談先の調べ方
・インターネットで次のように検索してみてください
「〇〇市(町村・区)(高齢者の住んでいる自治体)」×「地域包括支援センター」
* 自治体によっては「高齢者支援センター」など別の名称を使っています。
・ご自身でインターネットでの検索が難しい場合は、ご家族や友人に話をして一緒に調べたり、お住まいの自治体に問い合わせしたりしてみてください。
まとめ
今回は「今すぐ助けがほしい」方や、子ども、女性、高齢者の方に向けた困りごとの相談先をご紹介しました。
悩みを抱えている方にお伝えしたいのは、「あなた自身が、あなたにとって一番大切にすべき人」だということです。
つらく、苦しいと感じるときには、自分に優しくしてあげましょう。それは甘えではありませんし、自分を責める必要はありません。そんなときに、誰かに頼ることはとても大事なことです。
「誰にも自分の気持ちを打ち明けられていない」
「考えが堂々巡りしている」
というときは、「ひとりで悩みを抱え込んでいる」状態かもしれません。
今回ご紹介した相談先は、あなたが相談してくれるのを待っています。
「こんなことで相談していいいの…?」と思わず、「ためしに、話を聞いてもらおうかな」という気持ちで、まずは連絡してみてくださいね。
みなさまが、今よりも少しでも良い方向に向かうことを心から願っています。
文:有馬里美
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