6月は梅雨に入る地域も多く、体や心に負担がかかりやすい季節です。そんな6月を健やかに乗り切る「食生活のコツ」を紹介します。
曇りがち、雨がちな時分、「体調がなんとなくすぐれないな〜」という方もいらっしゃるかもしれません。
6月は(梅雨のない北海道を除くと)気圧の変化が多く、湿度が高くなるので体への負担も大きくなります。自律神経が乱れやすくなりますし、太陽が照らないと気持ちも内向的になりやすいです。
具体的な症状でいうと、怒りっぽくなったり、不安や不眠が現れたり、考えすぎになると言われます(漢方、中医学でいう「肝」「心」「脾」が弱りやすい時期です)。
こんな時は、タンパク質、鉄分、ビタミンB群などをとれるとよいのですが、消化の力が弱りやすい時期なので、しっかり吸収できる体内環境を整えることが大切になります。
減らせるとよいもの
まずは、食生活で引き算するとよいものの紹介です。
甘いもの:砂糖(ブドウ糖、果糖)を使った菓子パンやアイスクリームなどは、消化器系にダメージを与えやすいです。甘いものは「ドーパミン」という快感物質を分泌させるので依存しがちになります。
高脂質な食べ物:ピザ、フライドポテト、ラーメン、ハンバーガーなどは、満腹になるまで食べてしまいがちです。英語では”Guilty food pleasure”といいますが、「おいしくて罪な食べ物」といった感じでしょうか。
アルコールとカフェイン:お酒は心身を乱しやすく、またカフェインも刺激的です。
全体に、血糖値や満腹感を急にアップダウンさせない食生活が大切だといえます。
食べるとよいもの
お米:米食が中心になるとよいです。とくに玄米、酵素玄米はおすすめです。他方、小麦はグルテンが腸の内壁に炎症を起こしやすいと言われます。
小魚:ししゃも、しらす、煮干しなどの小魚はカルシウムが豊富で、鉄やタンパク質もとれます。調理の手間がかからない製品や佃煮(つくだに)はお手軽でおすすめです。
野菜:ほうれん草やブロッコリーがおすすめです。ビタミンB群や鉄分、ビタミンCはお互いに吸収や働きを助け合うので、こうした野菜をご飯に添えましょう。
海藻や貝類:のり、あさり、しじみはレトルトのお味噌汁などでとりやすいかもしれません。その場合は真空パックで、貝が丸ごと入っているものがベターです。
柑橘類:柑橘類はおやつやデザートにもよいですし、気のめぐりをよくすると言われ、ストレスを緩和してくれます。
* こちらの記事では「お米のエシカル」に触れています。
どれかひとつであれば、小魚がよいでしょう。それから、「よく噛む」ことがおすすめです。満腹感を生み、胃の消化作用も助けます。
梅雨時の楽しいティータイム
「急に、健康な食生活をしましょう!と言われても、ストレスもあるし…」と思われる方もいるかもしれません。
そこで、最後に楽しいティータイムのおすすめです。梅雨の気候に合ったお茶をふたつ紹介します。
ルイボスティー:南アフリカ原産のルイボスティー。数年前から日本でも流行ってきました。抗酸化作用のあるポリフェノールを含むほか、カルシウムや鉄、マグネシウムなどのミネラルも含みます。
真っ赤なお茶で、飲みやすいですね。さらにノンカフェインなので、妊婦さんや体の弱った方にも勧めやすいです。
ちなみに、有機のルイボスティーでも、400円ほどで30袋入りなど買い求めやすい商品もあります。探してみてください。
ローズヒップ&ハイビスカス:ハーブティーでは定番のブレンドです。ノンカフェインで抗酸化作用があります。ビタミンCが豊富で、レモンの数十倍とも言われます。赤紫色で、酸味が心地よい味です。
これもたとえば無印良品では、かなり安く国産オーガニックの商品が買えます。
*無印良品では商品の名前が変わりやすいので、成分表示を見て「ローズヒップ、ハイビスカス」を探してみてください。
ほか、有機&フェアトレードのハーブティーならば、CLIPPER(クリッパー)、PUKKA(パッカ)、ゾネントアなどのブランドは歴史があり、味も効用も信頼できます。
気候変動もあってか、5月から天気が安定しない日本ですが、心の安定を第一に体のメンテナンスをおこなっていきたいですね。
文/写真:木村洋平
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