夏でも元気に過ごすためのコツやおすすめの食材を紹介します。夏バテしない食事をとりましょう。
今年は梅雨が短く、あっという間に夏が来てしまいました。例年より気温が高く、夏バテのリスクは高くなっています。9月頃まで例年より暑い日が続くとの予想もあります。
暑い日は、強い紫外線や室内と屋外の気温差により体がストレスを感じ、食欲が低下する人が多いです。食欲がなくなると体の栄養バランスが崩れやすく、さらに疲労を感じてしまいます。
今回は暑い夏を乗り切るため、積極的にとってほしい栄養素を4つご紹介します。
暑い夏にとりたい栄養素
ビタミンB1
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えてくれる働きを持つ栄養素です。回復効果があるといわれています。
人はビタミンB1を体内に留めておくことができないため、積極的にとりましょう。
ビタミンB1は「うなぎ」や「大豆」「玄米」に多く含まれます。
うなぎにはビタミンB1以外にも、ビタミンA・E・D、ミネラル、コラーゲン、コエンザイムなど栄養素が豊富です。ただし、脂質が多いため、胃腸が弱っていると感じる時は避けた方がよいです。蒲焼などでいかがでしょうか。
大豆は、豚もも肉と同じくらいの量のビタミンB1が含まれています。宗教上の理由やヴィーガンであるために豚肉を避けている方は、大豆がおすすめです。
玄米はビタミンB1をはじめとするビタミン群が、白米よりも多く含まれています。ご飯を白米から玄米に変えてみても良いですね。
また、ニラやネギなどに含まれる「アリシン」という栄養素には、ビタミンB1の吸収を促す働きがあります。アリシンは、油で炒めると分解されにくくなるため、炒め物などにして食べると良いです。ビタミンB1とアリシンを、合わせてとるのがおすすめです。
タンパク質
暑い日などは食欲不振になりがちです。また、麺類が食べやすいため、食事が炭水化物に偏ってしまう人も多いかもしれません。この時に不足しやすいのが、タンパク質です。
タンパク質は体を作る材料なので、タンパク質が不足すると筋肉量が低下してしまいます。筋肉量が落ちると体力や免疫力も落ちてしまいます。さらにタンパク質には疲労回復効果もあるので、夏バテ防止のためにも、意識してタンパク質をとっていきましょう!
タンパク質を多く含む食材には「大豆」や「魚」が挙げられます。
大豆にはタンパク質が豊富に含まれています。大豆製品にはさまざまな種類がありますが、中でも凍り豆腐(高野豆腐)やがんもどきはタンパク質の含有量が多いです。煮物などにしても良いでしょう。また、食欲がない時は冷奴や枝豆がおすすめです。
肉、卵、魚の中で、もっともタンパク質を含んでいるのが魚です。アユやアジは魚の中でもタンパク質が豊富で低脂肪・低カロリーですので、胃にも優しい食材です。
クエン酸
クエン酸も夏に積極的にとってほしい栄養素の一つです。クエン酸には疲労物質である乳酸の分解や、新陳代謝を促す働きがあります。また食欲促進の効果もあります。
クエン酸を多く含むのは「梅干し」や「レモン」などの酸っぱいと感じる食べ物です。
梅干しはクエン酸だけでなくミネラルも豊富に含んでおり、食欲がないときに1粒食べるだけでも夏バテ対策になります。ただし、塩分のとりすぎには注意しましょう。
フルーツの中で、クエン酸が最も多いのがレモンです。レモンにはみかんの約6倍、りんごの約300倍ものクエン酸が含まれています。レモネードにしたり、ピクルスに加えたりとさまざまな料理に使うことができます。
タウリン
タウリンは、体内で合成されるアミノ酸の一種ですが、食材からとることもできます。
脳や目、筋肉などに存在し、各機能を正常に保つ働きがあります。また夏バテや食べすぎで疲れた肝臓をサポートする効果や、消化作用を助ける効果があることでも知られています。
野菜やフルーツには、タウリンはほとんど含まれていません。しかし、牡蠣やしじみなどの貝類、タコ、イカ、蟹などには多く含まれています。
タウリンは水溶性なので、スープなど汁ごと楽しめる料理がおすすめです。貝ならお味噌汁、タコ、イカ、蟹ならさっぱりした魚介マリネにしても良いですね。
体を冷やしすぎず、バランスの良い食生活を
食べやすいからといって、麺類ばかりを食べると炭水化物(糖質)に偏った食事になってしまいます。体調を崩さないためにもバランスの良い食事をとりましょう。
暑い日が続くと、アイスなど冷たい食べ物が食べたくなりますよね。しかし体を冷やしすぎると血管が収縮し、血液が滞ることで頭痛や腹痛、肩こりの原因になることもあります。内臓から来る冷えにも要注意です。
栄養バランスと冷やしすぎに注意をして、暑い夏を乗り切りましょう。
参考:魚肉たんぱく研究所「タンパク質不足で起こる不調とは。体の変化や症状、対策方法をわかりやすく解説」
文:古賀瞳
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