「エシカルなことをしたい。でも始め方がわからない」。または「そもそもエシカルってどんなこと?」と思っているひとは多いかと思います。そこで、生活に取り入れやすい5つのポイントを紹介します。
1.マイバッグを持つ
マイバッグ、エコバッグを持っているひとは今、少なくないと思います。
レジ袋の有料化はよいきっかけだったでしょう。
レジ袋や紙袋は、そのたびに捨ててしまうとプラスチックごみや紙ごみを増やし、資源の無駄遣いになるので、マイバッグを鞄に入れておくことはエシカルといえます。
ついでに、マイバッグを選ぶ時は、お気に入りのストアやブランドがあれば、そこがよいでしょう。長く使うものなので、持っていてうれしいものがよいと思います。
キャンバス地や帆布製などのナチュラルなものを選ぶか、機能的なナイロンなどの化繊素材のものを選ぶか、どちらでもよいと思います。
2.マイボトルを持つ
マイボトルで飲み物を持ち運ぶのもエシカルです。ペットボトルを始めとする資源を使わなくて済むからです。
「マイボトルと水筒ってなにがちがうの?」
と思われる方もいるかもしれません。基本的に同じです。
今は、ペットボトルなどのプラスチックごみを減らす観点で「マイボトル」と呼ぶことが多いです。「マイ箸(はし)」や「マイストロー」という言い方もするので、「マイボトル」と呼ぶのでしょう。
最近は、無料の給水所が増えて来ました。それが、「マイボトル」の普及を後押ししています。
有名なところでは、無印良品が給水所の設置を進めています。記事執筆時点(2021年5月14日)で全国160以上の店舗内に給水所があります。
ほかにも大型の商業施設で、給水所を見つけることができます。
こうした給水所を地図上に示すアプリもあります。
2つ、ご参考にどうぞ。
mymizu(マイミズ)
Refill(リフィル)
3. 再エネ(再生可能エネルギー)を使う
今、日本でも再生可能エネルギーへの注目が集まり始めています。再生可能エネルギーとは、風力、水力、太陽光などによって発電されるエネルギーを主に指します。
これらの資源(風や水の流れ、太陽光)は、石炭や石油とちがって、減って枯渇することがなく、新たに生まれ続けるので「再生可能」と呼ばれます。
では、なぜ「再生可能エネルギー」を使うかといえば、気候変動への影響を考え、CO2(温室効果ガス)の排出を減らすためです。多くのCO2を排出するのは、やはり石炭や石油を使った火力発電です。
ですから、おおまかに言って「再エネを使う」とは、火力発電からほかの発電への切り替えを指します。
具体的には、家庭やオフィスで、契約している電力会社を切り替えることが主な手段になります。
たとえば、下記の電力会社は、再生可能エネルギーを使ったプランを充実させている、エシカルな電力会社です。こうした電力会社に、オンラインのかんたんな手続きで切り替えることができます。
4.地産地消をする
住んでいる土地や故郷、ゆかりのある地域の商品を買うことはエシカルです。
地域の農作物や名産品、服飾雑貨を選ぶこと、また地場のレストランやカフェ、商店街のお店を利用することで、地産地消ができます。
輸送のエネルギーコスト(やCO2の排出)を減らし、地域のなかでお金やものが回るようになります。
それは単に経済的な効果だけではなく、地域で顔の見える関係を築くことにもつながります。
また、障害者の就労支援施設で作られた製品を置くお店では、良質なパンやジャム、雑貨などを安く手に入れられることもあります。そういう買い物は、健常とされる人々が障害者を知る機会を作り、地産地消を進めるきっかけになるという意味ではよいのかもしれません。
*ただし、就労支援施設で生産・加工された商品の安さは、障害者の賃金が大変、低く抑えられているためでもあるので、今後も安いままがよいとはいえません。
こうしたものの売り買いは、「大量生産、大量消費、そして大量廃棄」を続ける経済や社会とは、べつのかたちを模索する点でエシカルだといえます。
地産地消をちょっとずつ気にしてみると、面白い発見がありそうです。
5. オーガニックやフェアトレードの商品を購入する
オーガニック(有機栽培)の農作物やオーガニックコットンから生まれた服は、生産者にも環境にもやさしいです。
フェアトレードも、ひとや環境に配慮した仕組みを作って、商品を売っています。
こうしたオーガニックやフェアトレードの商品は、専門店もありますし、スーパーやコンビニでもJAS認証や国際フェアトレード認証といった認証ラベルで見分けがつきます。
*オーガニックとフェアトレードは本来べつのものですが、ここではいっしょに話しています。
まとめ
今回は、マイバッグ、マイボトル、再エネ、地産地消、オーガニック&フェアトレードを紹介しました。
生活のなかにひとつ取り入れるだけでも、見える景色が変わってくると思います。
文/写真:木村洋平
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