Green Comfortは、持続可能なものづくりに取り組むデンマークのブランドです。今回ご紹介する暖かな靴「ウールコンフォートシューズ」は、フェアトレードを通じて、ネパールで働くひとや子供たちの就学などを支援しています。
冬の寒い日、このコンフォートシューズを履けば、足元をやさしく包み込んで心も体もあたたかくしてくれます。主に室内履きとして活躍してくれます。
Green Comfortとは?
Green Comfort (グリーンコンフォート)は、1994年にデンマークで創業しました。きっかけは1990年代、創業者たちが糖尿病やリウマチを患う人々が、快適で軽量な靴を必要としていると感じたことです。そこで、衝撃吸収素材をソールに使用したコンフォートシューズづくりを始めました。
現在では、どなたの日常でも楽しめるように快適性とファッション性を兼ね備えたコンフォートシューズをつくっています。環境に配慮した素材を使い、製造工程でもサステナブルを意識したものづくりを行っています。
フェアトレードを通して、労働者の生活や子供の教育を守る
Green Comfortのコンフォートシューズは、ネパールで「フェアトレード製品」として生産されています。現地で働くひとの生活や女性の権利を守り、子供たちの就学支援につなげています。
1. 生産者の暮らしを支援
以前までネパールの工場では、閑散期になると生産者に仕事を発注することが困難になっていましたが、Green Comfortが定期的に商品を発注するようになったことで、適正な賃金を継続的に支払えるようになりました。この取り組みは、生産者たちの安定した生活を支えています。
2. 女性と子供を支援
ネパールの女性にとって、教育と労働の権利や機会をもつことは容易ではありません。そこで、Green Comfortとネパールの工場は、女性従業員が心地よく満足して働けるように、従業員の子供たちの教育支援や育児休業の取得など様々な面でのサポートをしています。
すべてハンドメイド、製作者の顔がみえる
シューズを完成させるまでの全工程を、製作者1人が担当しています。時間をかけて作り上げるため、1人で生産できるシューズは1日2足までです。シューズのかかと部分には、製作者のサインを刺繍しています。
上の動画では、製作者たちが細かな作業を丁寧におこないながら、靴づくりをしている様子をご覧いただけます。つくり手の想いやストーリーがこもったシューズは、愛着がわいて和やかな気持ちになります。
天然ウール100%を使った、持続可能なものづくり
コンフォートシューズ用のウールは、化学物質や合成物質を使わずに天然の石鹸水を使うことで、ふんわり柔らかい状態に仕上げています。ウール素材は、生分解性で土に還るので環境にやさしく、そして吸湿性と通気性が良いので、季節を問わず身につけられるのがよいところです。さらに水を弾く性質を持っているので、汚れにくいです。
足の疲れをやわらげる「Energy Sole」インソール
コンフォートシューズに使用しているEnergy Sole(エナジーソール)という独自のインソールは、地面からの衝撃を吸収し、足への負担を減らします。ソフトで弾力のあるインソールは履き心地がよく、足の疲れやむくみを緩和してくれます。なお、アウトソールはラバー素材なので、室内履きはもちろん、かんたんな外履きとしても活用できます。
まとめ
Green Comfortのコンフォートシューズを購入すると、ネパールの生産者のぬくもりが感じられる品質の良いシューズが履けるのと同時に、製品をつくってくれた生産者の暮らしや子供たちの就学を支援することができます。商品を通じて、買う人も作る人もみんな幸せになる、そんな人や社会へ配慮したフェアトレード商品を買うことは、まさに「エシカル消費」といえます。
私は室内履きとして、コンフォートシューズを使っています。ウール素材はやわらかいので素足でもチクチクせず、衝撃を吸収するインソールのお陰で、長時間履いても足が疲れにくく、はき心地が抜群です。
また、コンフォートシューズの細部で特に気に入ったのは、かかと部分にシューズをつくった人のサインが刺繍されていること。上の動画からは、誰がどのように自分のシューズを作ってくれたのかが分かるので、刺繍を見るたびに、シューズを大切に使いたいという気持ちになります。
寒い時期や足元が冷えやすい方には、とくにおすすめできます。コンフォートシューズを履いて、ほっこりあたたかな「おうち時間」を過ごしてみてはいかがでしょうか。
文・写真:ブラウン美帆
出典:HAKOBU LIVING(ホームページ)
Instagram HAKOBU LIVING
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* オリジナル記事はこちら。上の記事はエシカルSTORY用にアレンジされています。
ブラウン美帆 フリーランス・ライター
エシカルなライフスタイルを提案する情報サイト「Hakobu Living」を運営。
国際結婚を経てアメリカへ移住し、エコでエシカルな生活を体験する。映画「ザ・トゥルー・コスト(ファストファッション 真の代償)」を観たことをきっかけに、本格的にエシカルな暮らしを目指す。日本で「エシカル」をライフスタイルに取り入れるための、アイデア記事を執筆している。
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