秋冬のジャケットやコートを選ぶのに、エシカルなブランドを意識してみませんか。ここでは3つのブランドを紹介します。
パタゴニア
環境への配慮、土や緑との共生に最も積極的な企業のひとつ、パタゴニア。アウトドアのブランドですから、とくに「温かさ」や「透湿」「防水」などの機能性にすぐれたアウターが揃っています。
フリース、ダウン、ゴアテックスのパーカなど、寒冷地にも適しています。アウトドアや旅行に使うにも、寒がりのひとにもぴったりでしょう。
ちなみに、パタゴニアのスマートフォンアプリは充実しており、雪山の写真や、土地を再生する農業についてのストーリーを見ることができます。商品の説明も、その製造工程や細部のこだわりに至るまで丁寧になされています。
ZARA
スペイン発のZARAもエシカルなブランドです。親会社であるINDITEXはサステナビリティの重要性をはっきりと打ち出しています。(たとえば、「環境への取り組み」のページ。英語版)
ZARAのデザインにはスタイリッシュさとともに大胆さがあります。流行りのオーバーコートからダウンジャケット、パフジャケット、ベストなど見ていくのは面白いでしょう。ひとつひとつ見ていくと、製品によってはパフやポリエステル素材にリサイクル表示がされています。
ユニクロ
「LifeWear(ライフウェア。究極の普段着)」というコンセプトを掲げるユニクロ。日常のなかにある服、着心地がよい服、多くのひとが着るユニクロもエシカルな企業です。(サステナビリティのページはこちら。)
2020年11月に発売を開始した「リサイクルダウンジャケット」は、画期的なプロジェクトと言えます。この商品は、製造に必要なダウンとフェザー(羽毛)を100%リサイクルによって調達しています。廃棄されたダウンやフェザーに丁寧な加工をほどこして製品化しています。
筆者もさっそく試着してみましたが、「ウルトラライトダウン」よりもしっかりとフィットする生地感で、保温性もかなり高いと感じました。モノとして作り込まれた印象を受けます。
LifeWearというある意味で「ふつうの服」を追求するユニクロが、サステナビリティに熱心です。つまり、ユニクロのような多国籍企業にとって、サステナビリティを意識することはいまや「ふつう」なのです。
このようにファッション業界全体がエシカルになっていく途上に私たちはいます。
パタゴニア、ZARA、ユニクロを紹介しましたが、それぞれ焦点を当てているポイントが少しずつちがうことにも気づかされます。「エシカルに正解はない」とよく言われるのですが、多様な「エシカルのカタチ」があります。
みなさまが自分らしいエシカルファッションを実現するお手伝いができれば幸いです。
文:木村洋平
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