「今日のエシカル」は「エシカルとはなにか」を考えるコーナーです。
「エシカルってなんですか?」と聞かれるたびに、「ひとや環境に優しいことです」と答えています。それが一番、易しい答え方だからです。
ところが、先日、キープ・ウィルグループ代表の保志さんへのインタビュー記事を載せてから、「この記事にはこの言葉がぴったりだ」と考えました。
「新しい世界を勝ち取るのは腕組みして傍観する者ではなく、闘技場に立ち、嵐に服をずたずたにされ、闘いの過程で重症を負った者なのだ。」
ネルソン・マンデラの手紙より
保志さんは「地域」を愛してプロデュースするという点で、エシカルです。しかし、それ以上に大切なことは保志さんが命懸けという勢いで、たゆまずに課題に取り組み続けた、その姿勢でしょう。
「よりよく生きる」ために傷を負い、痛みを受けても戦い抜く姿勢が「エシカル」だと感じました。
「エシカルとは戦うこと」とも言えるかもしれません。
初めに述べたように、たしかに「優しいこと」はエシカルです。しかし他方で、「戦うこと」とその強さをもつこともまたエシカルだと思うのです。
文・写真:木村洋平