語学学習アプリDuolingoの新しい機能「リリーとビデオ通話」が日本で公開されました。これはAIを活用した機能であり、教育の持続可能性を高めます。
世界で最も人気のある語学学習アプリDuolingo(デュオリンゴ)は有料プランのDuolingo Maxを日本で公開しました。
Duolingo Maxでは生成AI(GPT -4/GPT-4o)を活用した「リリーとビデオ通話」機能が使えます。これは教育の持続可能性(サステナビリティ)を高める楽しくて画期的な学習機能です。
チャットからビデオ通話へ
Duolingoの語学学習は、主にチャット形式で「〇〇という状況でどのように話すのが正しいか」を選ぶやり方を使ってきました。しかし、今回新しく追加された「リリーとビデオ通話」では、実際に通話をする感覚で言語を話す体験ができます。状況も限定されないフリートークであり、より本格的でリアルな没入感が得られます。ちなみにリリーはDuolingoの人気キャラクターで、クールなティーンエイジャーです。
生成AIを活用したメリット
「リリーとビデオ通話」で得られる学習体験には、生成AIのメリットが十分に活かされています。リリーの発言は生成AIがリアルタイムで作るのですが、デザイン面でも表情や口の動きが自然なものとして精巧に作られています。
また、リリーは会話に出てきた名前や会話の内容を記憶できます。それは次回の通話に活かされるので、ユーザーは個別化された学習環境を得られます。
さらに、リリーは学習者のスピーキングレベルに応じて会話の仕方を変えてくれます。しかも、文法や発音の修正を強調するのではなく、理解しにくい部分を言い換えたり、簡単な表現に変えたりすることで、実際の会話に近いトレーニングができます。ユーザーは「まちがいを指摘されるのでは」と心配せず、リラックスして学習に臨めます。
* この生成AIはDuolingoがコラボレーション(協働)しているOpenAI社のGPT-4/GPT-4oです。
教育の持続可能性
Duolingoのミッション(経営理念)は「誰もが利用できる、世界最高の教育を開発する」ことです。創業者のルイス・フォン・アーンは教育の不公平をなくしたいという思いでDuolingoの事業を始めました。
今回のDuolingo Maxは、教育の持続可能性(サステナビリティ)に大きく貢献できそうです。特に「リリーとビデオ通話」機能はAIを活用することで、ふつうなら一人の教師にずっとついてもらう必要のある対面学習を誰もが受けることができます。また、Duolingoのアプリは時間や場所を選ばずに学べる点で「教育へのアクセスのよさ」を保証します。このようにDuolingoはより平等な学習機会を提供し、教育のサステナビリティを高めています。
参考記事:Duolingoは無料で楽しく学べる語学学習アプリとして、教育の平等を実現します(エシカルSTORY)
文:木村洋平
画像提供:Duolingo