気象病に気をつけよう。軽い運動と耳のストレッチなど

気象病は、天気が大きく変わるときに起こる不調です。軽い運動や耳のストレッチ、規則正しい生活などの予防と対策があります。

カラフルな傘をもって歩く人たちがいる大通り

最近、「気象病」(きしょうびょう)という言葉が使われるようになりました。「天気痛」(てんきつう)ともいいます。

参考:NHK 首都圏ナビ 気象病に注意 2024/6/27

気象病は、天気が大きく変わるときに起こる不調をいいます。雨風や温度、湿度、気圧の変化などにより、頭痛や肩こり、腰痛、関節痛、めまいやうつっぽくなる症状などが起こる人がいます。

こうした気象病はなぜ起こり、どんな予防や対策ができるのでしょうか。


気象病が起こる理由

気象病は、雨や風、温度、湿度、気圧の変化で起こりますが、とくに低気圧はかかわりが深いようです。低気圧になるときや、なったあと気圧が上がるときに自律神経が乱れやすくなり、いろいろな症状が起こりやすくなります。

私たちはふだん大気圧を受けています。地球をおおっている空気全体の重みが、大気圧をつくります。1気圧はおおよそ「1013ヘクトパスカル」(1013 hPa)です。台風が近づいたり、雨雲が近づくと気圧は下がることが多く、たとえば「1007ヘクトパスカル」だったり、「996ヘクトパスカル」だったりします。900台は台風が来たときなど、かなりの低気圧といえるでしょう。

こうした気圧の変化は、天気予報やお天気アプリで見ることができます。ですから、夜寝る前や朝起きたときに気圧をチェックすることで、体調の変化に気をつけられます。

もうひとつ、気象病の訴えは全年代で男性より女性に多いようです。とくにPMS(月経前症候群)や更年期障害のある人は影響を受けやすいという見方もあります。

参考頭痛ーる 気圧の変化を予報し、見やすく伝えるサイト
くすりと健康の情報局 「気象病」について by 第一三共ヘルスケア
知ろう、治そう、PMS 東京慈恵会医科大学 落合和徳教授 監修


気象病の予防と対策

気象病に対しては、からだの機能を安定させ、自律神経を穏やかにすることが役に立ちます。ですから、ふだんの生活で軽い運動をして汗をかくこと、三食の食事を規則正しくとることなどが予防になります。

運動は激しいものでなくてよく、ウォーキングや水泳がおすすめだそうです。ふだんから汗をかくことが大事といいます。また、体操やストレッチ、ヨガもからだをととのえて、気象病に効果があるとのこと。昔ながらのラジオ体操もよいでしょう。

気象病が起きてしまったら、耳のストレッチや痛み止めを飲むなどの対策があります。「耳のストレッチ」は、耳を上や横に引っ張ったり、耳たぶをもってまわす動きをするもので、内耳に気圧を感じる器官があるため、効果があるそうです。

* 耳のストレッチについては、こちらのページにわかりやすい図とやり方があります。

また、頭痛がひどくなる前に痛み止めを飲むといった対策もあります。気圧の変化は予想できるので、無理せず、はやめに対処するのがよいでしょう。


まとめ

天気の変化による不調は昔からあったでしょうが、「気象病」や「天気痛」という言葉がよく使われるようになったのは最近です。おそらく気候変動により、極端な気候の変化が増えたからだと思われます。

ふだんから「気候変動」や「エシカル」「サステナビリティ」といった言葉に関心をもっていると、自分でも仕事や生活のあり方を見直すよいアイデアがわくかもしれません。

自分をいたわり、ととのえることは大切です。そのためのヒントやきっかけとしてこれからも エシカルSTORY をご活用いただけたら幸いです。


* この記事は医師や医療機関の監修を受けていません。それぞれの情報は出典を示していますので、ご自身の責任でご利用ください。


文:木村洋平