2020年、コロナや経済難で「クリスマスをゆっくり楽しめなさそう」という方も多いかもしれません。この記事では、自宅でもくつろいで味わうことができそうな絵本をご紹介します。
2020年、
「クリスマスくらい、くつろいだ気分を味わいたい。でも、なにをしよう?」
「ひとにはどんなプレゼントがよいだろう?」
と考えている方も多いかと思います。
おうちで楽しめる絵本はいかがでしょう。非日常の世界に入り込み、心を休められます。
ここでは、ターシャ・テューダーの絵本を一冊と、ほかにもいくつかの絵本をご紹介します。
『クリスマスの まえのばん』絵:ターシャ・テューダー、詩:クレメント・ムア
ターシャ・テューダーは美しい庭を作るガーデナー、また絵本作家として有名です。『クリスマスの まえのばん』も水彩で丹念に、自在なタッチで描かれています。文章は1822年の詩によるといいます。素朴なおはなしで、童話や民話のようだからこそ、いっそうターシャの絵が引き立ちます。
ターシャ・テューダーは後半生を自然の豊かな土地で暮らしました。古い工法で家を建て、季節を楽しみながら、必要なものは自作する生活をしました。それはスローライフでした。
「けっして平和な世の中ではないからこそ、クリスマスを祝うことが大切」
と語っていたターシャ。生き方も、心のこもった絵も、言葉も「エシカル」です。
ターシャの絵本は、小中高生から大学生や大人まででも楽しめます。フランスではクリスマスや誕生日に「本を贈る」習慣があると聞きますが、お互いに会いづらい今だからこそ、祖父母やお子さん、友人に絵本を贈るのもよさそうです。
家で読める絵本は、巣ごもり生活の冬のお供になってくれるでしょう。絵や絵本の「文化」を築いた点でエシカルな作家さんの名前を挙げてみます。
荒井良二 『たいようオルガン』『はっぴぃさん』ほか
いせひでこ 『ルリユールおじさん』『チェロの木』ほか
酒井駒子 『ビロードのうさぎ』『金曜日の砂糖ちゃん』ほか
近いところでいわさきちひろさんの画集も、不安な冬やクリスマスに眺めるのに合うかもしれません。
どの作家さんも独特の画風で、元気や静けさ、深い精神性を届けてくれます。
短い時間でも絵本の世界に浸り、豊かなクリスマスをお過ごしください。
文・写真:木村洋平
*『クリスマスの まえのばん』絵:ターシャ・テューダー 詩:クレメント・ムア 訳:中村妙子, 偕成社, 2000(改訂版)
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