「今日のエシカル」は「エシカルとはなにか」をいろいろな方向から考えるコーナーです。
エシカルとは与えること
誰かに贈り物をしたり、手紙を書いたりすることはエシカルかもしれません。秋冬の気分が変わりやすい時節、せわしなく落ち着かない頃にお互いを気遣うのはよいことでしょう。
ところで、マザー・テレサはこんな風に言っています。
「傷つくまで与えなさい。微笑みとともに」
(Give until it hurts ──with a smile.)
つづけて、「それがなくてもあなたが生きていけるようなものを与えるのではなく」「あなたがほんとうに好きなものを与えなければなりません。」
そんな風に「傷つく」のは誰でもイヤだと感じそうなものです。けれども、
「自分が傷つくことを気にかける代わりに、ひとが傷つくことを気にかけるようになることで、あなた自身はどんどん傷つかないようになっていくのです。」
ほんとうにそうかもしれません。
文:木村洋平
参考:『マザー・テレサ語る』ルシンダ・ヴァーディ編, 猪熊弘子訳, 早川書房, 1997
* 手に取りやすい本としてはこちらもおすすめです。
『マザー・テレサ あふれる愛』沖守弘(写真・文)講談社文庫, 1984